<レー~マナリー Day3>最大の峠、タグラング峠を制す

2009年 9月 6日 at 10:27 pm 2件のコメント

最大の峠が待っている。世界で2番目に高い道と言われている道。標高5,300m。私たちがキャンプをしたのは、標高4,200mのルムセという町だから、1,100m上ることになる。5,300mに行ったら自分の体がどうなるのか、いやそれより上り切れるのか…標高の高い場所で泊まることはできないので、上りきって反対側に下るか、来た道を戻るしか選択肢はない。

町の小さなレストランで朝ごはん

町の小さなレストランで朝ごはん

朝の涼しいうちにできるだけ進めるように、朝早く出発する。しっかりと朝ごはんを食べて、坂を上り始める。朝は元気いっぱい!29キロの上りなんてけっこうあっという間かな~、なんて余裕かましてたけど…大間違い。坂が急になり、まさに漕いでも漕いでも進まない。あと2キロ走ったら休憩しよう、なんていうけど、それは1時間近く先の話。

みんなそれぞれのペースで走り始めたから、もう2人の姿は見えない。カーブを曲がっても見えない。いつまで経っても見えない。もうどうでもいいやって気持ちになってくる。あまりにつらくて、本当に涙が出てくる。いつの間にか、助けて~って誰かに祈ってる。おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、妹、弟の名前をひたすら繰り返しながら、それにあわせてペダルを踏む。そうやって、単純なことを頭で繰り返しながら足を動かしていくしかない。
10時、休憩する。でも、お店なんてないから持ってきたパンをかじり、クッキーを食べるだけ。こんなんじゃパワーでないけどしょうがない。一度長く休んでしまうと、もう走り続けたくないけど、ここでやめたくもないのでまた走り出す。頂上まであと20km。3時間近く走って、これだけしか進んでないのかと思うと泣けてくる。

上ってきた坂。

上ってきた坂。

走っていると、度々道路を作っている労働者の人を見かける。ジュレーって挨拶して手を振ってくれる人たちがほとんどだが、ちょっと怖い人たちもいる。だから、労働者のところを通るときは3人固まって走ることにしている。彼らの生活は厳しい。厳しい環境でつらい仕事をしている。その傍らを自転車で走る私たち。にらまれてもしょうがないと思う。一度、シャベルを持った男が3人近づいてきて、水をくれと言ってきた。この先、店もなければ川もない。私たちもあげられる余裕はない。無理だといっても近づいてくる。そこに、運良くジープが通った。彼らが水をわけてあげたので事なきを得たが、それがなかったら無理やりにでも私たちから水を奪おうという雰囲気が彼らにはあった。

頂上まであと15キロくらいというところで、アスファルトの道は終わり小石が散らばる悪路になった。走るのがさらにつらくなる。自転車に乗り続けるのがつらくなり、時々自転車を押して歩く。自転車を押して歩くほうが早いのではないのだろうか、と思えてくる。

あと11キロってところで、3人のサイクリストが反対側から下ってきた。情報交換をする。これから頂上まで、悪路が続くらしい。下りの3人が妙にうらやましくなる。でも、彼らも反対側からこの峠を上ってきている。私も上り続けるしかない。

がけ崩れに足止めを食う…

がけ崩れに足止めを食う…

歩くようなスピードで自転車をこぎ続けると、今度は崖崩れに遭遇。自然になったものではなく、もろいところをわざと壊しているようだ。ショベルカーが道をならす。道から落ちてしまいそうなぎりぎりのところまでショベルカーが行く。こっちがひやひやしてしまう。ものすごい砂煙で息をするのも一苦労。30分以上ここで足止めを食ってしまった。
気をとりなおして、再び走り出す。頂上まであと7キロ。まだまだ悪路が続く。あと5キロ、4キロと頂上に近づくにつれ、次のカーブを曲がったら頂上が見えるのではないか、そんな淡い期待をカーブの度に抱き始める。そして、頂上まであと1キロ!!ってところで、道は深く黒い砂で覆われた。タイヤが埋まり、自転車で走り続けることができない。自転車を押して歩く。大量の砂が靴に入ってくる。みんな無言になりながら自転車を押し続ける。カーブを曲がると、頂上が見えてきた!!!ちょっとだけ元気が出てきた。最後は3人で一緒に走る。

世界で二番目に高い道を制す!

世界で二番目に高い道を制す!

やった、ついに頂上だ!!ものすごい風が吹き荒れている。すでに4時40分。スタートしたのは7時半なので、9時間上り続けたことになる。歩くのもふらふらするくらいクタクタだ。お茶屋さんがあったので一休みしたいところだったが、暗くなる前に山を下り泊まれるところを探さなくてはいけなかったので、写真を撮ったらさっそく出発する。

救いの神、現れる

救いの神、現れる

やっと下りかと思うと安心する。下り始めると、知っている顔が反対からバイクに乗ってやってくる。WWFのタシだ!なかなか来ないので心配してわざわざ様子を見に来てくれたらしい。しかも、暖かいチャイとクッキーとゆで卵を持って。これにどれだけ救われたことか!くたくたの体にパワーが戻ってきたのを感じる。インドのタタ社のトラックが走る道端で食べたゆでたまごは、今までで一番おいしかった。
日が沈み始め、オレンジ色に染まる坂を下っていく。タシもバイクで後ろからついてきてくれる。WWFのスタッフが滞在するテュクセに行くには、メインの道を外れることになる。すっかりあたりが暗くなってしまった。タシのバイクのライトが道を照らしてくれる。いったいいつ着くのかとうんざりしてきたところで、声が聞こえた。ついに着いたようだ!ここは、電気も水道もない町なのでよく見えないが歓迎の声が聞こえる。

あたたかいおもてなしに、感謝

あたたかいおもてなしに、感謝

さっそくチャイで歓迎してくれる。疲れた体にチャイが染み込んでいく。着いたのは8時半。13時間もかかったとは。クタクタだが、WWFの人たちが暖かく迎えてくれて、途中のほかの町で止まらずにここまで走ってきてよかったと思わせてくれる。
走行距離75キロ、走行時間13時間。途中、もう投げ出したいと思ったけど、ちょーのろくても止まらずに進めば達成できることを身をもって体験できた。こんなにつらいこと、しばらくはごめんだけど…

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<レー~マナリー Day2>いよいよ本格始動! イムジャ氷河を見に行ってきます!

2件のコメント Add your own

  • 1. yuka  |  2009年 9月 7日 9:49 am

    元気にやってる??
    この間はバースデーコールありがとね☆
    time lagでなんだかよくわかんなかったけど…。

    ってか、黒すぎだよ(笑)

    I really miss you guys!!!
    and say hello to Amanda!
    I’m looking forward to seeing her on November!

    返信する
    • 2. ericycle  |  2009年 9月 8日 3:28 am

      ちょっとお腹壊したけど、今は元気になった!
      標高高いから、太陽にも近くてまじ焼ける(笑)

      アマンダはもうシドニーに帰っちゃったよ…11月にね☆

      返信する

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